縄のまっちゃん公式ブログ【旧ブログ】

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その瞬間、ステージは凍りついた


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nasaのブログと同じような内容になるとは思う。

でも、それでも、今日はこれを書きとどめておこう。







それは本当に一瞬だった。

土曜日の2回目のショーも華僑、ラストの演目。

重力を無視したかのような、と形容されるトランポリンの演技。

大勢が縦横無尽に飛び交う様子はまさに重力を感じさせない。



バックステージからいつものようにモニター越しに演技を見ていたら、1人のアーティストが不自然な形で止まった。

それもトランポリンの上で微動だにしない。







瞬間的にその場に居た人間は察したのだろう、これが緊急事態であることを。



バックステージの指示を出すマネージャーがバタバタと走り出す。

フィジオ(医療チーム)が担架を持ち、全速力でステージに向かう。

演技中だったアーティストも全員がバックステージに戻る。。。。









まさに異常事態、そんな光景。

ショー自体が本当に止まってしまったのだ



自分はどうしていいか分からず、とりあえず指示が聞こえるようにトレーニングルームに戻る。









数分後、館内放送で「Emergency」の言葉と共に

「キャラクターは全員ステージへ!!!」

との指示。



状況としては、何より怪我人を救助。

だが、ほぼ満員の観客は待ちぼうけ。

そのため、キャラクター全員が間を埋めに走ったのだ。

といっても、キャラクターは3人しかいない。













様子を見ながらバックステージでマゴマゴしてたら、

「お前らの出番だ!!」

「It's time you go!!」



怒鳴り声に近い言葉で諭され、自分達もステージに。



nasaと2人かと思いきや、なんとアンソニー・ガトーも出てきてくれていた。











間を繋ぐ、なによりお客様を一瞬でも楽しませる。

みんなのショー、La Noubaを演じきるために全員が必死だった。

考えてみたら、あの状況下で瞬間的に出られたのは、ガトー兄さんとうちらだけだったんだ。。。







無我夢中で跳び、バックステージに下がる。

そのままカーテンコールの形に繋がり、何とか幕が下りる。

















全員が心配そうな不安な顔。

話によれば大けがには違いないが、幸いにも命に別条はなかったらしい。

スグに救急車で病院に運ばれていったとのこと。











ホンの一瞬で何かが起こりうる。

それだけ限界に近いことをしている。

それがサーカスなのだ。



けど、

こうして仲間の大きな怪我を目の当たりにすると、心の底からの恐怖に襲われる。





早く帰ってきてくれ、

そしてまたお茶目な仕草を見せてほしい。













帰り際、着替えを済ませて出ようとすると

「Good Job!!」

と何人もの人に言われる。







こんなJob、できるならしたくなかった。

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