バンジー、落下の品格
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ショーに出演すると、Skipping以外のこともやる。
ゲストアーティスト以外の全員、メインアクト以外の何かしらの役割を持っているのだ。
うちらはそれをキューと呼ぶ。
メインじゃないけどちょこっと出現する役割の事を。
自分達がやるキューの中でも一番苦労したのが、たびたび登場した「バンジー」
12mの高さから落下して戻る、たったそれだけのことなのに・・・。
失敗すると残念な結果になるのは過去の日記にも挙げた通り。
でも、イマイチみなさんはイメージがわきにくいと思うので、絵心マンサイのイラストでバンジーをご紹介(笑)
縄ばしごを使い、2本の棒(トラピスという)が設置されている場所で待機。
既に下は何もなく、足を滑らせれば・・・
棒の太さは鉄棒と同じぐらい、滑り止めのテーピングも丁寧にまいてあったりする。
その瞬間。
落下するタイミングのちょっと前、懸垂で僅かでも落差をかせぐ。
この数センチが戻ってくる時に大きな意味があるのだ!
足場トラピスから足が完全に宙に浮くと、裏方さんがすーっと足場トラピスに繋がった紐を引く。
落下の時に邪魔にならないためだ。
これで完全に12mで宙づりとなる。
懸垂した時、体が反ったりしてはいけない。
常に全身を一本の棒のようにして締める。
同じく体を揺らすのもご法度!
僅かの揺れが帰ってくる時に大きなずれになってしまい、戻れなくなる。
とは言うものの、足場は無いし腕だけで体支えなきゃだし、下は・・・・。
BGMのカウントに合わせて、手をトラピスから離す・・・・。
そう、手を離す、それだけなのさ・・・・・
12m地点に到達したら、バンジーをタイミング良く引く。
この引きが甘いと戻る高さが出ない。
加えて12m落下の「G」が体にかかるので、体の締めを抜くことは、一瞬たりと許されない!!
上手いこと落下できると目の前に足場トラピスが見える。
それをキャッチして、しがみ付いて、任務完了。
これが懸垂でビビったり、落下地点でバンジーを上手に引けなかったりすると・・・・
はい、もう一度12m下までさようなら。
しかもゲンスイリツとか何とかの関係で、自力では二度と足場トラピスの高さまで戻ることができない。
裏方さんに心の中で謝りながら、ながーーい縄バシゴが下りてくるのを待つ。
バンジーと言ってもジャンプして跳び下りるんじゃない。
手を離して落下するのです。
こんなことを日々2人はやっています。
ショーを見る時は、是非バンジーも見つけてね。